#05
旬のイチゴを味わい尽くす、
コース仕立てのおもてなし。
デザートだけでなくお酒にも合う料理で。
フードコーディネーターの黒田祐佳さんが提案するのは、
イチゴが主役の彩り豊かなおもてなし料理です。
華やかな見た目が特別感を演出
春にぴったりのイチゴ料理
                                    「美味しいイチゴが手に入りやすくなるこの時季。ぜひデザート以外の料理でも、旬のイチゴを活用してみてください」と黒田さん。甘みと酸味のバランスが絶妙なイチゴは、様々な食材と相性が良いそうです。
「今回は春のおもてなしをイメージして、スープやパスタなど、色々なイチゴ料理をコース仕立てで用意しました。メインには鴨のコンフィを。特製イチゴソースの甘酸っぱさが、鴨肉のジューシーでワイルドな味わいを包み込んでくれます」
                                
                                     どんなお酒と合いそうでしょうか。
「私のおすすめは、イチゴの甘さを引き立ててくれる、辛口のロゼワインとのペアリング。イチゴ風味のお酒を用意して、とことんイチゴ尽くしのテーブルを楽しむのも一興ですね」
                                
                                     デザートには、溢れんばかりのイチゴをのせたパイを。キッチンから漂ってくる焼き立ての甘い香りに、ゲストもきっと心躍ります。
「市販のパイ生地でももちろん美味しくできますが、手づくりすると、外はサクッと、中はもっちりとした独特の食感が楽しめます。フードプロセッサーを活用すれば生地自体は2、3分で完成するので、よかったらチャレンジしてみてくださいね」
                                
テーブルに並ぶ華やかなイチゴ料理が、ひと足先に春の訪れを感じさ せてくれそうです。
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                                鴨のコンフィ イチゴソースがけ
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                                イチゴとフルーツトマトのカッペリーニ
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                                イチゴのスープ
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                                イチゴのパイ
 
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鴨のコンフィ イチゴソースがけ
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イチゴとフルーツトマトのカッペリーニ
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イチゴのスープ
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イチゴのパイ
 
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                                    低温の油でじっくりと煮込み、ジューシーかつホロホロの食感に仕立てた「鴨のコンフィ」。上品な酸味のあるバルサミコ酢を煮詰めたソースには、あえて大きめにカットしたイチゴを入れて、見た目も食感も楽しめるように。「粒マスタードを入れるひと手間で、一気に本格的な味わいに仕上がりますよ」と黒田さん。
鴨のコンフィ
イチゴソースがけ- 材料:4人分
 - 鴨骨つきモモ肉…4本
 
- ◇A
 - すり下ろしにんにく…小さじ1
 - コリアンダー(パウダー)…小さじ1
 - クローブ(パウダー)…小さじ1
 - 塩…小さじ1と1/2
 - 水…120ml
 
- なたね油…適量
 - ラード…適量
 - バルサミコ酢…100ml
 - 塩…小さじ1
 - 粒マスタード…大さじ1
 - イチゴ…10粒
 
                                    低温の油でじっくりと煮込み、ジューシーかつホロホロの食感に仕立てた「鴨のコンフィ」。上品な酸味のあるバルサミコ酢を煮詰めたソースには、あえて大きめにカットしたイチゴを入れて、見た目も食感も楽しめるように。「粒マスタードを入れるひと手間で、一気に本格的な味わいに仕上がりますよ」と黒田さん。
- 鴨肉とAをジップ付きポリ袋に入れてよく揉み込み、冷蔵庫で一晩寝かせる。
 - 鴨肉を取り出して流水で洗い、水分をしっかりと拭き取る。
 - 少し深めのフライパンに2と、2の全体がかぶるくらいまでなたね油、ラードを半分ずつ入れて、80℃で1時間半煮込む。
 - 鴨肉を取り出し、キッチンペーパーなどで油を拭き取ってから、フライパンで表面に焼き目をつける。
 - ソースは、バルサミコ酢を半量になるまで煮詰め、塩と粒マスタード、半分に切ったイチゴを加えて手早く混ぜる。
 - 4を皿に盛り、5をかけて完成。
 
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                                    「イチゴと味も見た目も相性の良いフルーツトマトを入れたパスタソースは、ほどよく香るにんにくの風味がアクセント」。ソースとの絡みやすさを重視して、細麺のカッペリーニを使用するのもポイントだとか。
イチゴとフルーツトマトのカッペリーニ
- 材料:4人分
 - イチゴ…20粒
 
- ◇A
 - フルーツトマト…400g
 - 白ワインヴィネガー…大さじ1
 - EXVオリーブオイル…大さじ2
 - 塩…小さじ1/2
 - にんにくのすり下ろし…少々
 
- カッペリーニ…240g
 - バジル…少々
 
                                    「イチゴと味も見た目も相性の良いフルーツトマトを入れたパスタソースは、ほどよく香るにんにくの風味がアクセント」。ソースとの絡みやすさを重視して、細麺のカッペリーニを使用するのもポイントだとか。
- 鍋にたっぷりの湯を沸かす。
 - ヘタを取ったフルーツトマトを、1を使用して湯剥きする。
 - フードプロセッサーにAを入れてピュレにする。
 - 1の湯に塩(文量外)を加え、カッペリーニを規定の時間茹でる。
 - 茹であがったカッペリーニを、3、輪切りにしたイチゴと和える。
 - 皿に盛り、バジルを散らす。
 
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                                    材料をミキサーにかけるだけで簡単にできる「イチゴのスープ」。トッピングには濃厚なブッラータチーズとオリーブオイル、バジルを散らして。「途中で黒胡椒を粗めに挽いて“味変”しても。大人向けの味わいになります」と黒田さん。
イチゴのスープ
- 材料:4人分
 - ◇A
 - イチゴ…500g
 - グラニュー糖…大さじ2
 - 塩…ひとつまみ
 
- ブッラータチーズ…1個
 - EXVオリーブオイル…適量
 - バジル…少々
 
                                    材料をミキサーにかけるだけで簡単にできる「イチゴのスープ」。トッピングには濃厚なブッラータチーズとオリーブオイル、バジルを散らして。「途中で黒胡椒を粗めに挽いて“味変”しても。大人向けの味わいになります」と黒田さん。
- Aをミキサーにかけてペースト状にし、器に流し入れる。
 - 4等分にしたブッラータチーズを1に浮かべ、オリーブオイルをかける。お好みで黒胡椒を粗く挽く。
 - バジルを散らす。
 
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                                    手づくりのパイ生地でつくる「イチゴのパイ」は、もちもちとした食感がやみつきに。
イチゴのパイ
- 材料:28cm丸型1台分
 - イチゴ…2パック程度
 
- ◇A
 - 無塩バター…70g
 - 薄力粉…100g
 - 塩…小さじ1/2
 - グラニュー糖…大さじ1/2
 
- ラズベリージャム…適量
 - 粉糖…適量
 - 冷水…35ml
 - 卵黄…1個分
 
                                    手づくりのパイ生地でつくる「イチゴのパイ」は、もちもちとした食感がやみつきに。
※バターは2cm角に切り、薄力粉、水とともに冷凍庫で20分ほど冷やしておく。
※オーブンは180℃に予熱する。- フードプロセッサーにAを入れ、パルスを繰り返し押しながら、全体を星の砂のような状態にしていく。そこへ冷水を加え、引き続きパルスを繰り返してひとかたまりにする。
 - フードプロセッサーから取り出し、3cm程度の厚みの丸型に成形し、半分に切る。半月型の生地を重ね、めん棒で少し伸ばしたら、また半分に切って重ねる。これを4回ほど繰り返し、層を作る。終わったらラップで包み、冷蔵庫で1時間休ませる。
 - 生地をめん棒で丸く伸ばし、刷毛で卵黄を薄く塗る。再びラップをして冷蔵庫で30分ほど休ませる。
 - 生地にラズベリージャムを塗り、イチゴをのせる。生地の端を内側に折り返し、その部分に卵黄を薄く塗ったら、180℃のオーブンで45分を目安に焼く。
 - 焼き上がったら粗熱をとり、粉糖をふる。
 
 
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黒田 祐佳(くろだゆか)先生プロフィール
フードコーディネーター。「ル・コルドンブルー東京校」「リッツ・エスコフィエ・パリ」にてフランス料理・菓子・パンを学ぶ。TV番組や雑誌でのフードコーディネート、料理教室など、多岐にわたり活躍中。 








											






