
#09
アジアの美味を楽しむ。
食欲そそる簡単エスニック。
簡単に、美味しくつくれて、本格的な味わい。
そんな嬉しいレシピを教えていただきます。
お馴染みの食材にひと工夫
忙しい時にも頼れるエスニック
汗ばむ季節になると、食べたくなるのがエスニック料理。普段の食事に、おもてなしにと、幅広く使えるレシピを黒田さんにお聞きしました。
「まずは〈カオマンガイ〉。米と鶏肉を一緒に炊くのではなく、ご飯はいつも通りに炊いて、茹で鶏をのせるスタイルです。この方が、鶏肉が柔らかくジューシーに仕上がって簡単です。ポイントは、鶏肉を茹でる前にしっかり下味を付けること。また茹でる時は落とし蓋をして弱めの中火をキープ、弾力を確かめながら中まで火を入れてください。混ぜるだけでつくれる、甘くて辛くて酸味のあるソースをかければ、鶏肉がグッと美味しくなりますよ」
副菜は、春雨を使ったさっぱり味の一品。具材は鶏ひき肉と薬味だけ、味付けはナンプラーに黒胡椒、ライムと、ごくシンプルです。
「この料理の主役は、ライムなんです。具材をあれこれ入れないのもライムの酸味を引き立たせるため。食べる直前にもライムをたっぷりかければ、さっぱりと食べられます」
エビのミンチと食パンでつくるタイ風の〈エビトースト〉も添えれば、エスニック料理の多彩な味わいが、さらに豊かに広がります。
「ビールやナチュラルワインとよく合うメニューですので、気のおけない友人たちとの集まりにぴったりです。ワイワイガヤガヤおしゃべりしながら楽しんでくださいね」
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ライム春雨
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カオマンガイ
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海老トースト
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ライム春雨
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カオマンガイ
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海老トースト
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サラダのようにさっぱり食べられる〈ライム春雨〉。味付けに使用するナンプラーは塩味が強いので、煮詰めた後に味を見ながら少しずつ加えてもいい。
ライム春雨
- 材料:2人分
- 春雨…60g
- にんにく(みじん切り)…小さじ1/2
- 生姜(みじん切り)…小さじ1/2
- 長ねぎ(みじん切り)…大さじ4
- 鶏ひき肉…200g
- 菜種油…大さじ2
- ナンプラー…大さじ2
- ライム…1個
- パクチー…適量
- 黒胡椒…適量
サラダのようにさっぱり食べられる〈ライム春雨〉。味付けに使用するナンプラーは塩味が強いので、煮詰めた後に味を見ながら少しずつ加えてもいい。
- 春雨を水に浸けて戻す。
- にんにく、生姜、長ねぎをみじん切りにする。
- フライパンに菜種油を入れて熱し、鶏ひき肉をしっかり炒める。
- 2を加えて香りが出るまで炒める。
- 1の春雨を加える。ひたひたの水(分量外)とナンプラーを入れ、水気が少し残るくらいまで煮詰める。
- ライム果汁を搾り入れ、全体に馴染ませて皿に盛る。黒胡椒を挽き、パクチーとライム(分量外)を添える。
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濃厚なソースと茹で鶏が相性抜群の〈カオマンガイ〉。鶏の下味やソースにナンプラーを使って本場の味わいに。ソースは、ナンプラーとスイートチリソース、米酢に、味噌を入れて深みを出している。
カオマンガイ
- 材料:2人分
- 鶏モモ肉…2枚
- A:ナンプラー…大さじ1
- 砂糖…大さじ1
- 酒…100ml
- にんにく…1片
- 生姜…4スライス
- 炊いたご飯…2合
- ◇ソース
- 味噌…小さじ1
- ナンプラー…大さじ1
- スイートチリソース…大さじ1
- 米酢…大さじ1
- 白ネギ(みじん切り)…大さじ1
- 生姜(みじん切り)…小さじ1/2
濃厚なソースと茹で鶏が相性抜群の〈カオマンガイ〉。鶏の下味やソースにナンプラーを使って本場の味わいに。ソースは、ナンプラーとスイートチリソース、米酢に、味噌を入れて深みを出している。
- 米を炊く。
- 鶏モモ肉をビニール袋に入れ、Aの調味料と潰したにんにく、薄切りにした生姜を加えて揉み込み、10分ほど置いて味を染み込ませる。
- ちょうど肉が入るくらいの鍋に1の肉の皮目を下にして入れ、袋に残っている調味料と、肉がかぶるくらいの水(分量外)を注ぎ、落とし蓋をして茹でる。
- ソースの材料を全て混ぜ合わせる。
- 器にご飯を盛り、食べやすく切った鶏肉を乗せてソースをかける。
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具をたくさんのせて、ふわっとカリッと仕上げた〈エビトースト〉。エビのミンチに豚バラをミンチにして加えて、コクをプラスしている。
海老トースト
- 材料:12個分
- エビ…120g(殻を剥いた状態で)
- A:塩…ひとつまみ
- 片栗粉…小さじ2
- 水…大さじ2
- 豚バラスライス…60g
- 長ねぎ…10cm
- パクチーの茎…少々
- B:卵白… 1個分
- 片栗粉…小さじ1
- ナンプラー…小さじ1/2
- 角食パン8枚切り…2枚
- 揚げ油…適量
具をたくさんのせて、ふわっとカリッと仕上げた〈エビトースト〉。エビのミンチに豚バラをミンチにして加えて、コクをプラスしている。
- 海老は殻を剥き、Aを混ぜたものでもみ洗いする。
海老がプリプリしてきたら流水で洗い、水気を拭き取って
半量は2cm角程度に切り、残りは細かく叩いてボウルに入れる。 - 豚バラスライスと長ネギ、パクチーの茎もみじん切りにしてボウルに加え、Bを入れてよく混ぜる。
- 食パンを6等分に切り、2を塗るようにして乗せる。
- 油を熱し、具を乗せた方を下にして食パンを揚げる。
- 具に火が入ったら返し、パンがこんがりするまで揚げる。
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黒田 祐佳(くろだゆか)先生プロフィール
フードコーディネーター。「ル・コルドンブルー東京校」「リッツ・エスコフィエ・パリ」にてフランス料理・菓子・パンを学ぶ。TV番組や雑誌でのフードコーディネート、料理教室など、多岐にわたり活躍中。