トマト
トマト
「トマトが赤くなると、医者が青くなる」。ヨーロッパに古くから伝わることわざです。それほど栄養価が高いトマト。一年中手に入りますが、露地栽培のトマトは、7月~10月が旬。生でも、煮ても、炒めてもおいしいので、たっぷりの陽射しを浴びて旨味をぎゅっと詰め込んだトマトを、ぜひ夏の食卓の味方に。簡単だけど色鮮やかでごちそう感があるお役立ちレシピをご紹介します。

トマトとバジルのアクアパッツァ
旬の魚介や野菜を煮込んで作る南イタリアの漁師料理。わが家では熟れたトマトがあるときに作ります。手軽なのに魚介と野菜の旨味がたっぷり出て味に奥行きが生まれるので「手が込んでみえる料理」としておもてなしにも最適。魚は臭みが出ないように、しっかり焼き目をつけましょう。トマトは大玉のざく切りでもOK。いろいろな具材でアレンジが楽しめます。
【材料/4人分】
- ミニトマト(赤、黄)10~12個
- 白身魚切身(鯛、すずきなど)2切れ
- あさり(砂抜きしたもの)150g
- 帆立(刺身用)6個
- 玉ねぎ1/2個
- バジル葉10枚
- にんにく1かけ
- 白ワイン50ml
- 塩 少々
- こしょう 少々
- オリーブオイル 大さじ1
- (1)白身魚は塩をふり10分おいて出てきた水分をペーパーなどでおさえる。
- (2)玉ねぎは5mm厚に薄切りにする。
- (3)鍋につぶしたにんにくとオリーブオイルを入れ、中火にかける。
- (4)香りが立ったら白身魚を入れて両面焦げ目がつくまで焼く。
- (5)(2)の玉ねぎとヘタをとったミニトマト、白ワインを加えてフタをして約2分蒸す。
- (6)あさりと帆立を加え再度フタをして、約2分蒸し煮にし、塩、こしょうと手でちぎったバジルを加える。
トマトとキクラゲの卵炒め
炒め物なので、トマトは水っぽくならないように固いものを選び、また水分が出すぎないように手早く炒めることがポイントです。乾物のキクラゲと冷蔵庫の常備品で作れるので、ふだんのお料理に活躍。赤と黄色の鮮やかな彩りが食欲をそそります。

【材料/4人分】
- 酒大さじ2
- 塩小さじ1と1/2
- ごま油大さじ1
- 青ネギ4本
- 白いりごま少々
- 大玉トマト3個
- キクラゲ(戻したもの)6枚
- 長ねぎ1/2本
- しょうが1かけ
- 卵3個
- (1)トマトは6等分にくし形に切る。
- (2)キクラゲは7、8mm幅に切る。
- (3)フライパンを中火で熱し、ごま油を入れ、溶いた卵を入れてふんわりとスクランブルエッグを作り、一度取り出す。
- (4)同じフライパンを中火にかけ、千切りにしたしょうがと斜め薄切りにした長ねぎを入れて炒める。
- (5)しんなりしたらキクラゲと酒を加えて炒め、(1)のトマト、(3)の卵を戻し入れ、塩を振り、さっと炒め合わせる。
- (6)仕上げに斜めに切った青ネギと白いりごまを散らす。

ワタナベマキ 料理家
祖母と母から受け継いだ料理の知恵や旬の食材の力を活かして、季節感のある料理、心と体にやさしい食事を提案する。小学生の息子と夫との3人家族。インテリアや収納のセンスにも定評があり、多くのファンをもつ。