冬、ほっこり味わう鱈
魚偏に雪と書く鱈は、冬の味覚。身が雪のように白く、雪の降るころが一番おいしいことからこの字が付いたとか。鍋料理はもちろんムニエルやフリットなど幅広く楽しめるのも魅力。この冬のおすすめレシピをご紹介します。

鱈のレモンクリーム煮
クリーミーなのに後味さっぱり。サワークリームとレモンの酸味が後を引きます。ポイントは、最初に塩をふり皮目からしっかり焼いて臭みを取り除くこと。玉ねぎとじゃがいもの優しい甘さも鱈の旨味を引き立てます。白ワインでコトコト煮込んだ、ちょっぴり大人の味わいです。

- 鱈は塩小さじ1/2をふり15分ほど置いて、出てきた水分をペーパーでしっかり取り除き、薄力粉を薄くはたく。
- 玉ねぎとじゃがいもは1㎝厚の輪切りにし、じゃがいもは水にサッとさらす。
- 鍋を中火で熱し、オリーブオイルを入れ、①を入れて両面焼き目がつくまで焼く。
- ③の鍋に玉ねぎ、じゃがいも、白ワイン、ローリエ、水を加え、ひと煮立ちさせてアクを取り、弱火にして蓋をし、約12分煮る。
- サワークリームとレモン汁、残りの潮を加えてなじませ、レモンのスライスと一緒に器に盛り、こしょうをふる。

揚げ鱈のスイートチリマリネ
揚げた鱈を手作りのスイートチリソースで和えた一皿。サクッと香ばしさとクセになる甘辛さに、お箸もお酒も進みます。ほろ苦いトレビス(赤チコリー、赤レタス)とパセリの風味もアクセント。鮮やかな彩りは、おもてなしのテーブルにもぴったりです。

- 鱈は塩をふり15分ほど置いて、出てきた水分をペーパーでしっかり取り除き、4等分に切って薄力粉を薄くはたく。
- トレビスは食べやすい大きさに手でちぎる。
- 赤唐辛子をみじん切りにし、Aを加えてよく混ぜる。
- 揚げ油を170℃に熱し、①を入れてきつね色になるまで揚げる。
- ④の油を切り、熱いうちに③に漬ける。
- なじんだら②とパセリを加えて、サッと混ぜる。
ワタナベマキ
料理家。祖母と母から受け継いだ料理の知恵や旬の食材の力を活かして、季節感のある料理、心と体にやさしい食事を提案する。小学生の息子と夫との3人家族。インテリアや収納のセンスにも定評があり、多くのファンをもつ。


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